エイベックスグループが、経済産業省の支援事業に2件採択されました。
Yahoo!掲示板などでは「30億円規模の補助金ではないか」といった投稿も見かけます。しかし、私が確認した公表資料では、採択された事実と事業内容は公表されているものの、エイベックスグループに交付される補助金額は確認できませんでした。
そこで今回は、公表されている資料をもとに、採択内容と投資家として注目したいポイントを整理してみます。
採択① 「mu-mo・Z-aN」を活用した海外販売基盤の強化
まず1件目は、
エイベックス・ミュージック・クリエイティヴ株式会社
による
「mu-mo・Z-aNを活用した日本発コンテンツの国際流通基盤整備事業」
です。
事業内容を見ると、
- グローバルECサービス「mu-mo」の海外対応
- オンラインライブプラットフォーム「Z-aN」の活用
- コンテンツ情報の多言語化
- 海外向けプロモーション
- 日本発コンテンツを海外へ届ける流通基盤の整備
などが計画されています。
簡単に言えば、
「海外のファンが、日本の音楽やグッズ、ライブ配信を利用しやすい仕組みを整える事業」
です。
人気が出ることも重要ですが、その人気を売上につなげる仕組みがなければ企業の利益にはなりません。
この事業は、その「仕組みづくり」に重点を置いた取り組みと言えるでしょう。
採択② XGの海外ライブプロジェクト
もう1件は、
エイベックス・ライヴ・クリエイティヴ株式会社
による、
XGの「Capital’s Summertime Ball 2026」(ロンドン)出演プロジェクト
です。
XGは世界的な人気を高めていますが、海外大型イベントへの出演は、日本のコンテンツを世界へ発信する重要な機会になります。
こちらは、
「世界へコンテンツを届ける取り組み」
として採択されたと考えられます。
2つの採択を並べると見えてくるもの
今回の採択を見て、私は非常に興味深いと感じました。
1つ目は、
世界へ売るための仕組み(mu-mo・Z-aN)
もう1つは、
世界で人気を広げるコンテンツ(XG)
つまり、
XGが世界で人気になる
↓
海外ファンが増える
↓
mu-moでグッズを購入
↓
Z-aNでライブ配信を視聴
↓
継続的な売上につながる
という流れを、国も後押ししているように見えます。
単発のライブを支援するだけではなく、継続的に海外から収益を得られる仕組みを整備することが目的なのではないでしょうか。
ストック収益という視点
『My 株ノート評価 Ver.1』では、ストック収益を重視しています。
その視点で見ると、
- グッズ販売
- ライブ配信
- ファンクラブ
- オンラインイベント
これらは一度きりではなく、継続的な収益につながる可能性があります。
海外ファンが増えれば増えるほど、その価値は高まります。
私は、この点が今回の採択で最も注目すべきポイントだと考えています。
「30億円補助金」の噂について
Yahoo!掲示板などでは、「30億円規模の補助金」といった投稿も見かけました。
しかし、現時点で公表資料から確認できるのは、
- 採択されたこと
- 採択された事業内容
までです。
補助金額や業績への影響は確認できていないため、現段階で金額を前提に投資判断をするのは避けた方がよいでしょう。
やはり、投資では掲示板よりも、IRや公表資料を確認する姿勢が大切だと思います。
まとめ
今回の採択を見て感じたのは、
国が評価したのは、
「XG」という世界へ発信できるコンテンツだけではなく、
「mu-mo・Z-aN」という世界へ届ける販売基盤でもあったということです。
エイベックスは以前から音楽IPや海外展開を進めてきましたが、今回の採択を見ると、
「コンテンツ」と「販売基盤」の両方を育てようとしている企業
という姿が、よりはっきり見えてきました。
補助金そのものよりも、この方向性が今後の成長につながるのか。
引き続き、決算資料やIRで海外売上や会員数、プラットフォームの成長を確認しながら見守っていきたいと思います。
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