企業研修会社と聞くと、「研修を実施したら売上が終わるビジネス」というイメージを持つ方も多いのではないでしょうか。
私も以前はそう考えていました。
しかし、インソース(6200)の決算を見ていくと、現在は少し違う姿が見えてきます。
企業研修に加え、LMS(学習管理システム)「Leaf」やeラーニングなど、継続利用型サービスを拡大し、「フロー型」から「ストック型」の要素を少しずつ強めている会社だからです。
今回は、インソースを長期投資の視点から考えてみたいと思います。
インソースとは?
インソース(6200)は、企業や自治体向けに人材育成サービスを提供する会社です。
主な事業は、
- 新入社員研修
- 管理職研修
- DX・IT研修
- コンプライアンス研修
- eラーニング
- LMS(学習管理システム)「Leaf」
などです。
近年は、人材不足やリスキリング(学び直し)の需要拡大を背景に、企業の教育投資が重要視されており、教育DXの分野でも存在感を高めています。
売上・営業利益は右肩上がり
私が企業分析で最初に確認するのは、「売上高」と「営業利益」です。
売上は会社が成長しているか、営業利益は本業でしっかり利益を稼げているかを示します。
インソースはここ数年、売上・営業利益ともに安定した成長を続けています。
| 決算期 | 売上高(百万円) | 営業利益(百万円) |
|---|---|---|
| 2022年9月期 | 9,418 | 3,367 |
| 2023年9月期 | 10,783 | 3,941 |
| 2024年9月期 | 12,474 | 4,937 |
| 2025年9月期 | 14,510 | 5,978 |
| 2026年9月期(会社予想) | 16,000 | 6,380 |
数字だけを見るのではなく、「なぜ成長しているのか」を考えることが、長期投資では大切だと考えています。
「Leaf」とは何か?
インソースの成長を支えるサービスの一つが、LMS(Learning Management System)の**「Leaf」**です。
LMSとは、社員教育をオンラインで管理するシステムです。
例えば、
- 誰が研修を受講したか
- テスト結果
- 教育履歴
- 必須研修の受講状況
などを一元管理できます。
企業にとって社員教育の基盤となるシステムのため、一度導入すると簡単には他社へ乗り換えません。
その結果、毎年ライセンス契約が更新されることで、継続的な収益につながります。
なぜストック型へ進化しているのか?
以前のインソースは、研修を実施した時だけ売上が発生する「フロー型」の比率が高い会社でした。
しかし現在は、
- Leaf
- eラーニング
- 動画教材
- 継続利用サービス
などの事業を拡大しています。
もちろん、HENNGEやオプティムのように売上の大半がストック型という企業ではありません。
それでも、
「研修を販売して終わり」ではなく、「研修をきっかけに継続契約へつなげる」
というビジネスモデルへ変化している点は、大きな魅力だと感じています。
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株価は割安なのか?
2026年には証券会社によるレーティング引き下げもあり、市場の期待は以前より落ち着いています。
背景には、
- 業績予想の下方修正
- 成長率の鈍化
- 人件費の増加
などがあると考えられます。
一方で、会社そのものの競争力が大きく低下したわけではありません。
売上は増収基調を維持し、財務も健全です。
現在のPERは、成長企業としては比較的低い水準にあり、以前より投資妙味が高まった可能性もあります。
私は、短期的なレーティング変更よりも、会社の本質的な成長力を重視しています。
今後注目したいポイント
今後の決算では、特に次の点を確認したいと思います。
- 「Leaf」の導入企業数は増えているか
- 継続課金型サービスの売上比率は高まっているか
- 営業利益率を維持できているか
- 人件費増を吸収しながら利益成長を続けられるか
これらが改善していけば、市場からの評価も変わってくる可能性があります。
My 株ノート評価
評価日:2026年7月12日
評価基準:2026年9月期 第2四半期決算時点
| 評価項目 | 評価 | 評価理由 |
| 📈 成長性 | ★★★★☆ | 売上・営業利益ともに増加基調。ただし成長率はやや鈍化。 |
| 🔄 ストック性 | ★★★☆☆ | Leafなど継続収益は成長中だが、研修事業の割合も大きい。 |
| 💰 収益性 | ★★★★★ | 営業利益率が高く、本業でしっかり利益を生み出している。 |
| 🏦 財務 | ★★★★★ | 財務体質は健全で安心感がある。 |
| 💹 割安度 | ★★★★☆ | PERは成長性を考えると比較的低い水準。 |
| 🚀 未来性 | ★★★★☆ | 教育DXやリスキリング需要は追い風。ただし急拡大市場というより安定成長市場。 |
| 🌱 長期保有度 | ★★★★☆ | 財務や事業基盤は評価できるが、今後の成長ペースは継続して確認したい。 |
まとめ
インソースは、現時点では「完全なストック型企業」ではありません。
しかし、企業研修という強みを生かしながら、「Leaf」をはじめとする継続利用型サービスを育てています。
私は、このような**「フロー型からストック型へ進化している企業」**にも注目しています。
投資では、株価や短期的なレーティングだけを見るのではなく、「ビジネスモデルがどのように変化しているのか」を見ることも重要です。
インソースが今後、継続課金型サービスをさらに伸ばし、ストック型企業としての色合いを強めていけるのか。
その変化を、これからも追いかけていきたいと思います。



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